事例の概要
企業概要
業種 | メーカー |
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会社規模 | 従業員数2,000名~ |
プランの概要
受講対象者 | 次世代管理職 |
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人数 | 1クラス20名 |
期間 | 1日研修+フォロー研修 |
導入の背景
- マネジメントに必要なスキルを、マネジャーになってから身に付けるのは大変。次世代管理職の段階で必要なスキルを知り、身に付けてほしいという要望があった。
- 必要なスキルとして、会議のファシリテーションが挙がっていた。
抱えていた課題
- マネジャーになる前に、会議のファシリテーションの知識やスキルを理解し、基礎を身に付けてほしい。
- 上司や後輩、同僚など、目線や立場の違う相手からも意見を引き出したり、活発に意見交換できる対応力を磨いてほしい。
実施内容
研修1 シックス・シンキング・ハット
教育研修プログラム「シックス・シンキング・ハット(Six Thinking Hats®)」を受講します。
- 考える中身や話し合う内容を明確に分ける「6色ハット」の使い方を理解し、個人での活用やミーティングでの活用方法を学ぶ
研修2への事前課題(1~2ヵ月)
- 「シックス・シンキング・ハット」を職場で実践し、振り返りを行う
- 「シックス・シンキング・ハット」を使用するミーティングを考える(テーマ、ハットを使う順番)
研修2 フォローと応用
研修1、また事前課題で考えたことを受講者同士で共有します。研修の最後に、「シックス・シンキング・ハット」のポイントを講師から伝え、職場での実践につなげます。
- 研修1の振り返り、実践期間を通してうまくいったこと、難しかったことを共有する
- 事前課題で自分が考えたテーマとハットの順番で、模擬ミーティングを実施する
- 事前課題に対して、講師から個別フィードバックを行う
効果と反応
実施の効果
- 「6色ハット」で思考を整理することで、受講者が自身の思考の癖に気づくことができた。
- リスクを考えがち、アイデアを出すのが苦手、感情を無視していたなど
- なぜ複数の人が集まると対立してしまうのか、混乱が起きるのかの原因が分かった。
- 「シックス・シンキング・ハット」で全員が同じ側面から物事を見ることができるようになるため、会議での対立や混乱を防ぎ、建設的なやりとりができるようになった。
受講者の声
とても楽しく、有意義な研修だった。フォロー研修を通し、自分のどこが足りていないのか気づきがあり、勉強になった。
扱うテーマが似ていても、実施するファシリテーターによって、ハットを使う順番が異なる。自分と他の人とは思考の順序が違うと理解した。
気軽に話し合えるようなテーマでも、ゴールの設定が曖昧なままミーティングを始めると方向性を見失う。ゴールのイメージを明確にする大切さを学んだ。
次世代管理職だけでなく、他の階層にも広げてほしい。参加者全員が6色ハットを理解することで、会議がスムーズに進むと思う。
研修担当者の声
次世代管理職としてマネジメントに必要なスキルを知り、身に付けてほしいというご要望から、「シックス・シンキング・ハット」を提案し、スキルの理解だけではなく、職場で活用できるような研修設計を行いました。まず基本のスキルを学び、1~2ヵ月の実践期間後に振り返り研修を行うことで、新しい気づきを促すことができたと思います。
研修を2度実施することで、6色ハットの理解をより深め、ケーススタディや模擬ミーティングを通して「実際に職場で活用したい・活用できる」状態を具体的にイメージしてもらいました。
ラーニング・マスターズからのコメント
シックス・シンキング・ハットのようにシンプルなスキルは、研修で学んだ段階で「なんとなく理解できたつもり」になってしまい、実践して初めて気づくことが多くあります。スキルを身に付けるためにも、《The Event》の研修実施後に、《Post Event》としてフォロー研修を実施しました。
本事例のポイントは、事前課題で集まった実践上の課題を元に、《Post Event》となるフォロー研修の内容を作り込んだ点です。学んだスキルを活用する際に、上手くできた点を共有し、難しかった点を解決することで、受講者のスキルに対する《Evaluation》のアップデートを狙いました。事前課題への個別フィードバックも有効です。
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