新入社員の成長につながるOJTリーダーの成長
来期に向けたOJT教育の見直し
2024年も残りわずかとなりました。今年はどのような1年だったでしょうか。多くの新入社員は、春の導入教育から現場経験を積み重ねてきていることでしょう。
新入社員の教育を担当するOJTリーダーも、試行錯誤しながら育成に取り組んでいると思います。OJTがうまく機能している組織がある一方、機能せず困っているという声もよく伺います。
- OJTリーダーの仕事が忙しく、新入社員の仕事ぶりをしっかり見ることができない
- OJTリーダーが、新入社員の育成を1人で抱えて悩んでいる
- OJTリーダーが、自身の指導育成が適切なのか分からず、悩んでいる
このような状況があれば、来期に向けて、ぜひ見直しをしてください。その振り返りのポイントを3つお伝えします。
- OJTリーダーに任命した理由や期待、メリットを伝える
- 新入社員の育成を点ではなく面で実施する
- OJTリーダーが基本的な指導育成スキルを学ぶ
ⅰ. OJTリーダーに任命した理由や期待、メリットを伝える
ポイントⅰ
- 研修や上司との面談などで、OJTリーダーに対して次の2つを示しているか?
- 任命した理由や期待
- OJTリーダーを行うメリット
- 「後輩への日常的な支援」以上の人材育成を経験できる(マネジメントの入り口)
- 分かりやすい指導や育成を工夫する過程で、自分の経験や頭の中が整理できるので、仕事や行動の質が高まる
- 人に対して影響力を与える機会を得ることができる
OJTリーダーを任されたメンバーは「なぜ、自分が選ばれたのか?」「自分の仕事で忙しい中、OJTリーダーをすることで、自分にどのようなメリットがあるのか?」「どのような経験が得られるのか?」といった疑問を抱きます。この疑問を解決することで、OJTリーダーとして、主体的に取り組むことができるようになります。
ⅱ. 新入社員の育成を点ではなく面で実施する
ポイントⅱ
- 育成計画において次の3点を考える機会を、OJTリーダーに提供できているか?
- OJTリーダーの役割を組織や上司と合意する
- OJTリーダーとしてできること・できないことを整理する
- OJTリーダーとして周囲をどのように巻き込んでいくか考える
新入社員の育成は、OJTリーダーが中心にはなりますが、OJTリーダーが1人ですべて行うものではありません。組織や上司と、「組織で新入社員を育成していく」ことを合意することが重要です。そして、OJTリーダーとして、自分ができることや得意なことを指導育成に活かしながらも、自分ができないことや苦手なことには、周囲の支援を得る必要があります。
ⅲ. OJTリーダーが基本的な指導育成スキルを学ぶ
ポイントⅲ
- OJTリーダーには、次の3つの基本的な指導育成スキルを学ぶ機会があるか?
- 目標の設定:目標設定の仕方
- 行動の分析:目標達成に向けた、日々の仕事ぶりの観察方法
- 改善の支援:新入社員の成長のプロセス理解と、プロセスに合わせた指導育成方法
OJTリーダーは、新入社員の基本的な指導育成の流れを学ぶ必要があります。基本を身に付けることは、OJTリーダーとして新入社員の指導育成だけでなく、振り返りやその後のキャリアにも役立ちます。
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