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企業の目標達成に必要な
組織の「目標」と「行動」

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個人と組織の「目標」と「行動」

個人が「目標」にたどり着くまで

時が経つのは早いもので、4月始まりの会社であればもう下期、1月始まりの会社であれば残り2ヵ月でいよいよ終盤戦といったところでしょうか。皆さんが期初に立てた目標や目標に向けた取り組みの進捗も、振り返りが必要です。

順調に推移している方は、ぜひそのまま取り組みを続けていただきたいと思います。一方、日々の忙しさなどによって思ったように進んでいない方や、ここまでは順調でもこの先の見通しに不安がある方もいらっしゃるかもしれません。

目標に向けた取り組みを振り返り、あらためて推進させるために必要なのは、「目標をもう一度確認し、そこに向けてやるべきことを明確にして、行動を取っていくこと」とシンプルです。しかし、ここで「目標」と「行動」に、曖昧な点や納得いかない点が混ざると、途端に進捗が悪くなります。

曖昧な点や納得いかない点などは、目標設定の時点や、実際に行動に移す段階でも容易に発生しますが、多忙さや心理的安全性の低さなどから、それを解決するようなやりとりが生まれないことが、残念ながら多くあります。そのままではうまく行動できず、満足いく結果までたどり着けずに1年が終わるかもしれません。

このように、目指す「目標」にたどり着くには、個人でも一筋縄ではいきません。では、組織レベルではどうでしょうか。

組織の目標達成への道のり

組織の目標達成への道のりそのものは、個人と同じく「目標」と「行動」に分解できます。

「目標」とは、組織として何を(どこを)目指すかであり、明確かつ、メンバーが納得できるものになっている必要があります。そのレベルまで掘り下げるには、単なる数値目標ではなく、理想の姿にあたるビジョンを示します。

「行動」は、現場における一人ひとりの活動です。

個人の場合は「目標」「行動」とも1人の人間が考えて実行するものであるのに対して、組織の場合は、それぞれの主語が変わります。「目標」の意思決定をするのは会社または経営層であり、実際に「行動」するのは現場です。それぞれの思いや考えには少し距離があります。

経営層が「目標」を伝えようとしても、現場が聞く耳を持ってくれない。現場の実情を聞かずに「目標」「ビジョン」が作られてしまう。どちらもよくある不満の言葉です。組織の成否は、お互いの不満が解消され、「目標」と「行動」がうまくつながった先にあります。

私たち人材開発領域の人間は、両者を理解したうえで、つなぎ合わせる立場にいると言えます。現場の状況を理解するとともに、どうしたら経営層が目指す目標に近づくことができるかを突き詰めるポジションであるはずです。

こうした視点から考えて、皆さんが提供する社内の研修教育は、「解決策」になっているでしょうか。ぜひ一度見直してみてください。

11月の無料セミナーでは、おもに、初めて人事・人材開発・教育研修全般に携わるようになった方に向けて、企業教育の目的に立ち返ったうえで、目的達成のために必要となる考え方をお伝えします。

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林 健太郎

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