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目標達成へのアプローチとパーソナリティ

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個人のパーソナリティ診断でチームの目標達成を

同じ目標でもアプローチは千差万別

2020年になってから40日ほど経過しています。皆さまの今年の目標は、どうなっているでしょうか。私は、ダイエットを今年の目標の1つとしました。

ダイエットを目標にする人はたくさんいますが、そのアプローチは千差万別です。「毎日3kmジョギングをして、1日の食事は2000kcal以内にして、1ヵ月で3kgずつ減量していこう」とまず計画を立てて、こつこつと進めていく人もいれば、「とりあえず1日3kmジョギングしてみよう。うまくいかなかったら、またそのとき考えよう」とあまり計画を立てずに成り行きに任せる人もいます。

ダイエットという目標は同じなのに、なぜこのようにアプローチに個人差が生じるのでしょう。それは、パーソナリティ(人格や性格などの人が持っている傾向)が個人によって異なるからです。

個人のパーソナリティがアプローチを変える

パーソナリティ理論は昔から多くの研究者により研究されてきましたが、現在は「パーソナリティは5つの因子により説明することができる」という「ビッグ・ファイブ理論」が最も有力な理論とされています。研究者によって5つの因子は多少異なりますが、パーソナリティ診断ツール「Facet5」では、以下の5つの因子を用いてパーソナリティを説明しています。

  • 意志:自らの信念・考えに対する固執やこだわりの程度
  • エネルギー:他者との関係性を欲する程度
  • 配慮:人に対する見方や援助姿勢の程度
  • 自律性:自己規律や責任感の程度
  • 情動性:緊張やストレスの受け取り方の程度

目標達成へのアプローチに生じる個人差は、「自律性」の違いが主な原因と考えられます。

自律性が高い人は、計画性があり、一度決めたことは最後までやり通そうとするため、周囲の人からは「責任感が強い」と認識される傾向があります。一方で、自分で決めた計画にこだわりすぎてしまい、軌道修正が必要な場面でも柔軟に対応することができず、「融通が利かない」と認識されることもあります。

対して自律性が低い人は、新しいことに気軽にチャレンジして、それがうまくいかなければ躊躇なくやり方を変えることができるため、周囲の人からは「柔軟である」と認識される傾向があります。一方で、計画を立てずに物事に取りかかり、すぐにやり方を変えるなど、「行き当たりばったり」と認識されることもあります。

パーソナリティをマネジメントに活用するために

このように、自律性が高い場合も低い場合も、それぞれに良し悪しがあります。これはダイエットのような個人的な目標でも、業務上の目標でも同じことです。高い方が良い、低い方が悪いといったことではありませんが、目標達成のためには、それぞれのパーソナリティに合わせたマネジメントを行うことが重要です。

例えば、自律性が高い人は、自ら立てた計画の完遂にこだわる傾向があるため、変更や修正には抵抗を示すことがあります。そのため、方針やプロセスを大きく変更する場合は、その背景をより丁寧に説明し、同意を得ることが重要です。

パーソナリティ診断は、自己理解はもちろん、チームメンバーのパーソナリティ把握にも活用できます。メンバーそれぞれのパーソナリティに合わせたマネジメントが、メンバー個人の目標達成、ひいてはチーム全体の目標達成につながります。

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工藤 正夫

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