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職場の環境づくりは自分の性格(パーソナリティ)を理解することから始める

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性格(パーソナリティ)が自らの環境に影響を与える

皆さんは、ご自身のパーソナリティを客観的に、正しく理解できていますか?

皆さんの置かれているその環境は、ご自身のパーソナリティが多大な影響を与えているということが分かってきました。つまり、今の職場環境や家庭環境は、自分のパーソナリティが作っているということです。

したがって、今の環境を変えて仕事の充実感や生産性の向上を図りたいのであれば、自身のパーソナリティをよく知り、周り(環境)にどんな影響を与えているか、そして何をすれば環境を変えていけるかを理解することです。

言い換えれば、パーソナリティの正確な理解によって、上司、同僚、部下などに対して、主体的に良い影響を与えることができるかもしれません。

ところで、人のパーソナリティは、どのように形作られるのでしょうか?

性格(パーソナリティ)の形成に影響を与える2つの要因

パーソナリティの形成に影響を与えるものとして、遺伝、幼少期の経験、親の育て方、家族構成、学校生活、友人たちなどが考えられると思いますが、心理学では、パーソナリティ(※1)の30~50%が、「遺伝的要因の影響」を受けると言われています(※2)。そしてもう1つが、「周りの環境的影響」です。

ここで興味深いのが、この2つの要因が独立して作用するのではなく、出生の瞬間から相互に関わり合いながら作用する点です。「子どもの家庭環境自体が、親の遺伝的影響を受けている」ということが、その一例です。たとえば、音楽に造詣が深い両親は、子どもとの交流では音楽とふれあう体験を多くし、子どもを刺激する環境を用意しようとします。

子ども本人の遺伝子型が、ある特定の方向に環境を作り上げていくこともあります。作り上げていく過程については、次の3つの相互作用が関係しています。

  1. 反応的相互作用
    同じ環境にさらされた異なる人間が、それをさまざまに解釈し、体験し、反応すること
    (例:とげとげしい親に対して、不安で感受性の強い子どもと物静かで苦境に強い子どもとでは、反応は違う)
  2. 喚起的相互作用
    それぞれのパーソナリティの違いが、他者の異なった言動を喚起させること
    (例:抱き上げられたとき、もがいて騒ぐ乳児と抱かれるのを好む乳児とで、親の子育て行動に違いを生み出す。その違いが、子供の性格形成に影響を与える)
  3. 率先的相互作用
    与えられた環境を超えて、自分自身にとって好ましい環境を選択し、構築すること
    (例:社交的な子供は、その社交的な性格によって、自らの社交性を強化する環境を選択する。その環境が周りから与えられなければ、自分からそれを構築していく)

スーザン・ノーレン・ホークセマ他(2013)『ヒルガードの心理学 第15版』内田一成訳,金剛出版

自らのパーソナリティと周囲の環境との関係は、想像以上に奥深いと言えるでしょう。そこで、ここであらためて、自身のパーソナリティを知ることに目を向けてはいかがでしょうか。

性格(パーソナリティ)を理解して仕事に活用するために

現在のパーソナリティ心理学の主流のひとつが、ビッグ・ファイブ理論です。ビッグ・ファイブ理論は、パーソナリティの記述をする際の要素として、意思、エネルギー、配慮、自律性、情動性の5つを取り上げています。(※3)

このビッグ・ファイブ理論に基づいたパーソナリティ診断ツールに、「Facet5」があります。「5」はまさにビッグ・ファイブを意味しています。「Facet5」は、日本語を含めて30カ国語以上の言語に対応している診断ツールで、日本では当社が扱っています。仕事に役立てることを想定して設計されており、世界中のさまざまな組織で活用されています。

「自分の性格を理解して仕事に活用したい」「職場環境に悩んでいるので改善したい」、このような課題を解決する選択肢の1つとして、「Facet5」の診断をおすすめします。パーソナリティに関して、今まで気づかなかった新たな発見があるかもしれません。

関心のある方は、ぜひお問い合わせください。

※1:パーソナリティ(人格)とキャラクター(性格)と分ける場合もあるが、ここでは同じ意味とする。
※2:心理学者の安藤寿康がビッグ・ファイブの因子ごとの遺伝による影響を調べたところ、外向性46%、神経症傾向46%、誠実性52%、調和性36%、開放性52%という結果が得られた。(安藤,2000)
※3:要素の名称はさまざまなものがあり、一致した見解は得られていない。意思、エネルギー、配慮、自律性、情動性は、パーソナリティ診断ツール「Facet5」における名称。

北川 潤

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