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ダイバーシティに必要な文化の理解

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高校球児で考えるダイバーシティ

高校球児の丸刈り

高校時代に、悪いことをして頭を丸め、坊主頭で校長室まで謝罪にいっていた同級生がいました。それを横目で見ていた自分が、まさかこの年で、坊主に近い髪型を基本としようとは思っていませんでした(悪いことはしていません。念のため)。

遠い高校時代を思い出したのは、ニュースで丸刈りの高校球児を見たからです。彼らは昔も今も変わらずに、丸刈りを基本とする集団ですが、制服を着ていなければ、かなりいかつく、怖い集団に見えそうです。体格が良いので、ちょっと近寄りがたい雰囲気かもしれません。

高校球児の髪型には、昔から疑問がありました。なぜ丸刈りでなければならないのでしょうか。そんなルールがあるのか、それとも、これが最近言われる「忖度(そんたく)」というものでしょうか。

丸刈りにする理由はわからないままですが、私の当時の記憶によると、野球部員は、夏の大会が終わり、悔し涙と共に部活を引退すると、そこから一斉に髪が伸び始めて、夏休みがあけると、髪がハリネズミのように育ち、なかには髪の色を変える者もいた記憶があります。

プロ野球選手の髪型を調べたことはありませんが、高校時代に野球部で丸刈りだった割には、丸刈りは少ないように思います。髪型が自由になると、野球選手はそれを選ばないようです。

自分の文化を理解する

丸刈りはとても合理的な髪型です。手入れが楽。朝整える、夜風呂の後に髪を乾かすといった手間がかからない等々、個人的には好きな髪型でもあります。ただ、野球部の「全員」が丸刈りで統一されている光景は、それを知らずに育ったものからすれば特に、特殊な文化ととらえられるのではないかと思います。

「ダイバーシティ」が話題となる現在、外国人留学生が野球部に入ろうとしたら、どうなるのでしょう。やはり、丸刈りにするのでしょうか。

まずは、既存の野球部員なりが、この文化について説明することから始めることになるかもしれません。なぜ丸刈りなのか、発祥は? ルールなのか? 等々、質問の嵐が想定されます。

相手の文化を知る前に、自分の文化を知る。それを説明できるレベルまで理解する。言葉ほど簡単なことではなさそうです。

林 健太郎

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