印刷範囲
全体プリント
本文プリント

自分と他者を理解するセルフマネジメント

投稿日:

大学生を対象に「セルフマネジメントセミナー」を実施

2015年6月17日に、中央大学にて、大学生を対象とした「セルフマネジメントセミナー」を実施してきました。ありがたいことに今年で3年目となり、夕方からスタートという時間設定にもかかわらず、50名以上の方にご参加いただきました。

中央大学では、キャリアセンターが、学生の能力開発支援となるセミナーを、毎年複数講座開催しています。この取り組みで注目したいのは、目的は学生の能力開発支援であり、就職活動の内定を目的としたセミナー群とは一線を引いている点です。もちろん、就職活動にも活かせるスキルや知識にもなっていますが、それはあくまで副次的な効果であるととらえています。

自己理解で強みを活かし弱みを補う

セミナーの主な内容

  • ストレスについての正しい理解
  • 自己のストレス特性を知る
  • セルフマネジメントの方法を知る

直接的に就職活動をうたっていないため、参加者は例年、3年生だけではなく2年生や、ときに1年生もいます。バラエティ豊かな参加者が、お互いの意見を共有したり、情報交換したり、刺激を受け合いながら学ぶ場が形成されています。いくつかのグループを編成してワークをしましたが、上級生の参加者が下級生の参加者からの質問に答えたり、学生生活のアドバイスを話したりする環境が、自然とできあがっていました。

このセミナーを通して重要視しているものが、「自己理解」です。自分の特性を知っておくことで、強みを大いに活かすことができますし、弱みはスキルで補強する努力をしたり、周囲のメンバーと意識的に連携するなど、最小限に抑えることが可能になります。自分自身を理解することが、能力開発において重要になる点は、大学でも企業でも変わらないでしょう。

また、「自己理解」を進めるうえでは、診断ツールを活用することも有効な手段ですが、他者と関わり、違いを認識することも欠かせないポイントです。自分とは違った意見、考え、視点に触れることで、自分自身の特徴に気づくことがあります。

他者と関わり、違いを認識

違う属性のメンバーが集まり、同じテーマについて考える機会を持つのは、以前のコラムで取り上げた「リベラルアーツ」ともつながってくる部分かもしれません。

私見ですが、年齢を重ねるごとに、自分と違う属性の人と新しい交流を持つという機会は、減っていくように思います。社内でも社外でも、多様なメンバーが参加して、交流しながら学びを得ていくような教育の場に参加する(例えば、社外の公開講座を活用する、または社内の選択型の講座をうまく活用する、など)ということが、階層や年次研修とはまた違った良い効果で、自己理解を深めることつながるのではないか…。最近の大学でのセミナーからの気づきでした。

林 健太郎

ページの先頭へ