美しく正しい日本語

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先日、文化庁による「国語に関する世論調査」の結果が発表され、7割の人が「にやける」(なよなよしている)の意味を取り違えていたことが、ニュースで取り上げられていました。
ほかの言葉でも、私も取り違えていたこともあり、私たちが無意識で使っている「日本語」の間違いについて考えてみました。

  • すべて一任する 
  • 過半数を超える 
  • まず初めに 
  • 酒の肴 
  • 排気ガス

上記の言葉は重複表現として、すべて誤りです。
また、慣用表現でも、知らず知らずの間に誤って口にしていることがあります。

  • 食べ放題× → 食い放題○ 
  • こんがらがる× → こんがらかる○ 
  • 乗るか反るか× → 伸るか反るか○ 
  • 足元をすくう× → 足をすくう○

…など、他にも多くあります。

日本語の「乱れ」が問題として取り上げられる一方、もともと幕末期から明治にかけて、外国から思想や文化が大量に流入するも、西洋の概念に当てはまる言葉がなく、造語が量産され、日本語に「変化」をもたらしたといわれているようです。
そのため、日本語は、はやり言葉による影響が出やすい言語としての一面もあるようです。
例えば、「僕」という言葉は下僕を意味していましたが、長州藩の志士たちが、目上の人に対する際の一人称として愛用し、それが一般化したようです。一説には「僕」の使い方を広めたのは高杉晋作といわれています。

  • 一入(ひとしお)
    語源:染め汁に1回浸す → 現在の意味:一段と、という強調後に変化
  • 際物(きわもの)
    語源:季節商品 → 現在の意味:一時的にしかはやらないもの

時とともに意味や用法が変わっていく日本語ではありますが、はやり言葉は変化の一過性にすぎないのかもと、私には思えてきます。

語源から大きく変化をしている言葉もある日本語ですが、正しく美しい日本語を使用する必要がある、あるホテルで新入社員に教え込まれる「言葉遣いの基本」は、以下のようなものだそうです。

  • 基本1:単語止めで話を終わらせない
    「です、ます」で丁寧に話す。
  • 基本2:「が」止めで話を終わらせない
    「~でございますが」と、文が途切れたまま終えることは失礼。
  • 基本3:安易にカタカナの言葉を使わない
    「フルネームをお願いします」はお客様に不快な印象を与える恐れがあるため、使用不可。
  • 基本4:熟語はあまり使わず、平易な話し言葉を使う
    「離席」など、硬い印象の熟語は避け、「席を外しております」と話し言葉を使用。
  • 基本5:相手の使った言葉は別の言葉に置き換えない
    相手が「リザベーション」と言ったのに、「予約」と安易に言葉を言い換えない。

「ふさわしさ」として相手の期待に応えるためにも、言葉の気遣いが重要となります。

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