営業先でのお客さまの「ありえない」反応
こんなはずではなかったとショックを受ける瞬間が、営業担当者であれば、誰でもあります。例えば面談後、お客さまの反応が予想とは異なっていたときです。
これだけ努力を続ければ、間違いなく契約していただけると思って面談をまとめようとしたら、「他の業者さんも来ているから」と断られた経験。また反対に、競合他社に決まってからダメ元で契約をお願いしたら、「同じ内容だったら、あなたとも契約しなければならないでしょう」と成功した経験。どちらも、当時の私にとって「ありえない」事態です。
自分の行動に対して「お客さまは、このように反応する」と思い込んでいたことが、2つの「ありえない」事態を招いた理由でした。
相手の価値観に寄り添うスキル
「ありえない」事態を避けるには、自分の判断基準や価値観ではなく、お客さまの価値観で接することです。と言っても、100人のお客さまの100通りの価値観を把握するのは時間がかかり、ビジネスチャンスを逃しかねません。そこで、「ソーシャルスタイル理論」に基づいて、個人の行動パターンを4つの「スタイル」として分類すると、お客さまが大切にしている価値観をすばやく予測し、それに寄り添ったアプローチが可能になります。
上記のお客さまは、2人とも同じく、仕事よりも人間関係を重要視する傾向があるスタイルです。契約を断られたお客さまに対して、私は、自社が突出して貢献していることを訴えていました。お客さまの価値観に基づく「出入り業者すべての顔を立てたい」という思いに寄り添えず、それを捨てさせる決断を迫っていたわけです。もう一方のお客さまは、すでに先行業者だけに決めた状態でしたが、「他の業者の顔を立てなくていいのだろうか」と不安を感じていたため、私がした提案が、価値観に寄り添う「安心材料」になり、契約成立となったのです。
ビジネスだけではないすべての人間関係に
お客さまの行動パターンを「スタイル」として分類することで、信頼関係の構築や、提案の成功率を高め、ビジネススピードの向上を図ることができます。また、ビジネスだけではなくすべての人間関係に応用できるため、なんとなくウマが合わないと感じていた人との関係改善など、接し方の手がかりにもなります。私は、初対面の相手への漠然とした不安が、このスキルによってなくなりました。
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