『ASTD2010』に参加しました
ソーシャル・メディアとソーシャル・ラーニング
ASTD 2010 International Conference & Exposition(5月16日~19日/シカゴ)に参加しました。行って良かった、これが最大の感想です。
毎年場所を変えて開催されている会議ですが、前回は2007年(アトランタ開催)に参加しました。そのときの印象は、特に大きな潮流を感じることもなく、韓国からの参加者が多くいるなあと思う程度でした。しかし、今年は違っていました。
「潮流は何か?」という視点であらためて全体を振り返ると、ソーシャル・メディア(social media)、ソーシャル・ラーニング(social learning)、この言葉がかなり強くアピールされていたと感じます。
ソーシャル・メディアを企業成長のツールとして活用する
ソーシャル・メディアとはブログやTwitter、YouTubeなどの新しいテクノロジーを指しますが、それらが企業活動のみならず、今後の人材開発分野に大きな影響を与えるという話です。
私は日ごろソーシャル・メディアに触れていないため、会議の基調講演やいくつかのセッションで上述のような話を聞いたときは、「マーケティングなどはそうかもしれないが、人材開発分野までもがそうなのか」と正直とても驚きました。まさに、新しい潮流を知った瞬間です。(ちょっと遅れているかもしれません)
会議の各所で話が出ていましたが、近い将来、プログやTwitterなどを使い慣れた人たちが、職場の大部分を占めるようになるという事実。そして、そういう人たちが研修スタイルに何を期待するかを考えると、これまでの、いわば伝統的な研修スタイルとは別の、新しいスタイルなり手法なりを創出していく時代になったというわけです。
基調講演をした1人、チャーリーン・リー(Charlene Li)氏は、ソーシャル・メディアを企業成長のツールとして活用する鍵は、「コントロールしようとすることを止めること」と強調。新しいメディアを使うのであれば、そもそもコントロールは不可能で、逆に自己開示(オープン)に徹して、社内や社外(顧客)からの情報を「共有」することが大事と話していました。
その延長線で、人材開発分野は今後どうなるか。私の頭の中では展開模様がまだ見えていませんが、その意味で今回の参加は、まさに「自覚せる無能」、知らないことが分かった瞬間と言えます。ひとまずは、iPadでも買ってみようかと思案中です。