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ちょっとした意識で気軽な越境学習を

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日常の「自動思考モード」を抜け出す

ホームとアウェイを行き来する

「越境学習」という言葉を、最近よく耳にします。すでに会社で導入していて、よく知っているという方もいらっしゃるかと思いますが、皆さんは、どのようなイメージをお持ちでしょうか。

越境学習とは、第一人者である法政大学大学院の石山恒貴教授により、「自分にとってのホームとアウェイを行き来することによる学び」と定義されています(参考:「未来の教室」事業 社会課題の現場への越境プログラム - 経済産業省ウェブサイト。他社への出向や社会貢献活動への取り組みなど、さまざまな活動や方法で「所属する組織の枠を越え(“越境”して)学ぶ」ものです。慣れ親しんだ環境から離れ、異なった文化や価値観に触れることで、視野を広げたり、自分自身を違った角度から見つめたり、自律性を養ったりすることがおもなねらいです。

越境学習の代表的な手法

  • レンタル移籍:他企業で働くことで、自社以外の組織や人と関わる機会を得る
  • プロボノ:NPOや地方自治体で、社会貢献活動に取り組むことで学びを得る
  • 異業種交流会:他業界の人材と交流を深め、日常の業務とは異なる刺激を得る

日常を見直し視座を高める

こういった話を聞くと、積極的に参加したいと感じる人がいる一方、見知らぬ環境といった情報に「自分にはハードルが高い」「アウェイな経験は嫌だ」と感じて身構えてしまう人が、やはり多いのではないでしょうか。わざわざストレスを感じる環境に身を置きたくない、あるいは「学習」という言葉で肩に力が入る、プレッシャーに感じてしまうといったこともあるかもしれません。しかし、越境学習は、ちょっとした意識だけで、誰でも気軽にできます。

例えば、通勤路を変えてみる、実はこれが越境学習のスタートになります。毎朝の通勤時、最寄り駅まで歩く際に「今日は、この道を選択しよう」と意識して決断する方はあまりいないと思います。なんとなく、いつも同じ道を通るのが一般的でしょう。この「自動思考モード」から抜け出すことが越境学習のポイントです。

「今日は気分を変えて、こっちの道を通ってみよう」と動き出す瞬間に、「いつもの通勤路」というホームから、アウェイに変わります。まずは、普段は味わえない刺激を楽しみましょう。選んだ道を歩きながら、「こっちの道を通るのは久々だな」とか「あそこにマンションあったんだ」といった気づきが出てくるかもしれません。このように、普段は気づけなかったことに気づくのが重要です。1つの気づきがまた新たな気づきに結びつき、さらにそれが学びにつながります。

越境学習は、若手からベテラン層まで、幅広く成長を促す学びの方法です。12月の無料セミナーでは、特に「3年目教育」に注目して、越境学習効果と実践プランなど、実際の導入事例も交えながら紹介します。ぜひご参加ください。

横山 和博

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