持続可能な「振り返り」と目標達成に向けた継続
早いもので、2015年もあと1ヵ月弱となりました。12月は1年の振り返りの時期として、良い節目の月です。年が変わり、分かりやすい節目の感覚を私たちに与えてくれますし、年末休暇として連休をとる人が多いため、立ち止まって考える時間を得やすい時期だからです。
「内省」「見直し」「振り返り」といった言葉を研修でもよく使用しますが、皆さんは、どのような方法で行っているでしょうか。大掃除のタイミングで、デスクに溜まっているものを捨てて、手元がきれいになったので、「よし、スッキリした。おしまい!」――そして結局、1週間後には元に戻っている。そんな状況になっていないでしょうか。
生産性を高める日々の実践
せっかく節目で立ち止まり、考えて整理するのであれば、持続可能な方法で生産性を高めていきたいものです。そんなときに、当社の教育研修プログラム「GTD® Getting Things Done® ストレスフリーの仕事術」の考え方が、有効に働くかもしれません。
年末の振り返り、そして年始のスタートにあたり、私がGTDを実践している中で、ポイントになると思う3点を紹介します。
1. まず全体を把握する
手当たり次第に、溜まった片付けを始めたり、見つけたタスクの処理を始めたりする人を見かけますが、まずやることは、片付けるべき「もの」や「こと」を集める、または書き出して、全体の把握を試みましょう。
無作為にまず作業を始めると、その作業中に別のやるべきことを思いついたりして、結局、目の前の作業に集中できないので、効率が落ちるといった事態に陥りがちです。
2. 行動を明確に決める
抱えたタスクや状況について、次の行動を判断して、明確にすることが大事です。年始の目標や抱負を掲げる際にも、抽象的なものを掲げてしまうと、物事は進みません。
例えば「2016年は仕事をため込まない」という目標を掲げても、実際に何をすればいいのかが分かりません。「メール処理のために、受信フォルダに○○というフォルダを作る」「新年のミーティングで、○○さんに仕事の連携強化をお願いする」など、次にとるべき行動を明確にしましょう。
2. ルーティン化で継続をねらう
3日坊主にならずに、年末年始の抱負を実行するには、行動の管理が重要です。管理するためには、「やること」をある程度ルーティン化しておくと、実践と継続の助けになります。
誰しも好不調の波があり、その波にまかせていると、継続的な取り組みが難しくなるでしょう。ラグビーの五郎丸選手が実践しているように、行動をルーティン化することで、不調時のマイナスの振れ幅を抑えることができます。
GTDをより詳しく知りたい、しっかり実践したい方は、公開講座の受講や、書籍をおすすめします。
少し早いですが、2015年のコラムはこれが最後の予定です。本年もありがとうございました。来年も、みなさまにとって有益となる活動をしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。