オンライン企業研修の課題を考える 第4回
企業研修のオンライン化が進み、1年が経ちました。当社がオンライン研修を実施した試行錯誤とノウハウを紹介するシリーズ「オンライン企業研修の課題を考える」の第4回は、「グループワークをするうえで注意する点」の講師・運営側の視点です。当社講師陣から寄せられた情報を、できるだけそのままお伝えしていきます。ぜひ今後の皆さまの人材育成にお役立てください。
シリーズ「オンライン企業研修の課題を考える」
- オンライン研修を実施して感じる課題
- グループワークをするうえで注意する点
- グループワーク運営のポイント(第4回)
- 実施のtipsとファシリテーション上の注意(第5回)
- 今後に向けての注意点、または期待すること
2. グループワークをするうえで注意する点
(「講師・運営側」として)
グループワーク運営や実施
当社講師陣から寄せられた情報
- グループ分けと、ブレイクアウトセッションへの誘導をスムーズに行えるようにしておく。
- ブレイクアウトする移動時間なども含めて、長めに時間を設定し、集合研修よりゆとりを持たせる。
- 時間管理の意識づけを強めにする。
- アウトプットはシンプルな形を求めるようにする。
- 集合研修より、細かく丁寧に指示をする。グループワークの目的、内容、時間、注意点、制限時間、「誰が、何を、どのように、どんなアウトプットを出すか」など。
- グループの中で司会者を決めるよう事前に指示をする。グループメンバーが打ち解けてない場合は、講師が指名する。
- 講師はすべてのブレイクアウトルームに入室し、受講者と交流を行う。受講者の言動や状況を観察しておく。
- 受講者の意見を求める場合は指名をする。
- ブレイクアウトルームは3名~5名程度で設定するが、5名では時間が足りなくなることもある。2名にすると、どちらかに通信トラブルがあるだけで成り立たないため注意。
- グループワーク時間の延長が必要かどうかの判断が難しいことを留意しておく。
オンライン研修のグループワークでは、必要な情報を簡潔に漏れなく伝えることが、何よりも大事なポイントです。集合研修であれば、受講者全員に追加情報をすぐに伝えられますが、オンラインでブレイクアウトセッションに移行してしまうと、グループそれぞれに情報を伝えるのが難しく、また受講者からの質問もなかなか受けられません。
伝えるべき情報は、グループワークを行う時間、期待される成果物、グループワークの進め方、役割分担などです。前述のとおり、指示は明確にする必要があります。ブレイクアウトセッションに入るとそれまで共有していたスライド画面などが見えなくなるので、要点をチャットに書き込んでおく、必要な場合は事前に準備した資料をチャットで共有する、またメッセージをブロードキャストして補足コメントを流すといった対応もいいでしょう。
次回は、引き続き講師・運営側からグループワークを行うコツやTipsと合わせて、受講者側から見たポイントもお伝えします。
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