ひと皮むけた営業担当者へ
- 営業とゴルフの共通性からの考察 第1回
タイトルを見て、接待ゴルフの話を想像したかもしれませんが、そうではありません。長年、営業担当として活躍しているものの、いまひとつ成績が伸びない方や、自己流でやってきて自信があったつもりが、正直なところ行き詰まりを感じている方など、営業担当者のそうした問題について、営業とゴルフの共通性という観点から、解決方法をご紹介していきます。
ゴルフは営業に似ている?
ゴルフは、天候の影響を受けやすいことに加え、各ホールにあるバンカー(砂地のくぼみ)や池などの障害物が、プレーヤーの前に立ちはだかります。そのような状況の中で、18ホールをいかに少ないスコアで回るかを競う個人競技です。最近では人気が低迷し、競技人口も減少傾向にあるようですが、若い女性を中心に「ゴルフ女子」が増えてきているという明るい話題もあります。
私は10年ほど前からゴルフを始めました。営業の仕事に長く携わってきましたが、ゴルフのデビューとしては、かなり遅い方でしょう。会社の仲間に誘われたのがきっかけで、当初は、「ゴルフのどこがおもしろいんだ?」と思っていました。ところが、次第にはまっていきます。思いどおりにならないのですが、かえってそれが私のモチベーションを高めてくれました。そしていろいろと経験する中で、ふと気づいたのです。「なんだ、ゴルフは営業に似ているな」と。
営業とゴルフに共通する2点
1. 営業もゴルフも、「ゲーム」である
ゲームは、ルールを守りながら勝利(目標達成)を競います。営業もゴルフも、めざすのは勝利です。そのために、状況を分析し、戦略を立て、スキル(技術)アップを図り、コース(現場)に出て行きます。
計画どおりに、あるいは想定外に勝利できたときには、喜びや楽しさの享受。うまくいかなかったときは、落胆と反省。この繰り返しですが、ゲームだから楽しいのです。
2. 自己流でも、“そこそこ”成果があがる
営業もゴルフも、おそらく、先輩のやり方を見習いながら経験を積み、少しずつ上達していくパターンが多いでしょう。それでも、あるレベルまでは到達します。実はこれが、落とし穴です。
経験に基づいた自己流は、自信の裏付けになるとともに、伸び悩みの原因になります。「“そこそこ”プレーヤー」の脱却には、科学的根拠に基づいた的確な知識や、基本的なスキルの習得が必要です。
次回、経験だけに頼ることなく、ゲームの成果(営業の成果)を早くあげる戦術について、具体的な話を進めていきます。