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集合研修をオンライン実施するメリットと課題

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効果のあるオンライン研修を行うために

新型コロナウイルス感染拡大防止のための非常事態宣言が5月末に解除されました。今回は、講師の立場から見えたオンライン研修のメリットと課題についてお話しします。

毎年新入社員の営業研修をお手伝いしているお客さまからのご依頼で、今年も4月と5月に計20日間、研修講師を務めました。集合型で予定していた研修を急遽オンラインで実施しましたが、結論から言えば、オンライン研修でも、集合型と同等か、それ以上の効果が得られると実感しています。

ただし、オンライン研修を実施する場合には、集合研修とは違った工夫が必要になります。

オンライン研修のメリット

研修会場への移動がなくなることは、当たり前ですが大きなメリットです。遠方の集合研修では、講師も受講者も、ときには前泊で現地入りをするような移動が必要なこともあります。そういった移動の必要がないこと、交通機関の影響を受けないこと、スケジュール調整にかかる手間の違いなど、実際に準備してみてあらためて実感しました。

研修中に感じられたメリットは、少数グループに分けて、受講者一人ひとりとの対話がしっかりできることです。それぞれの個性や特長をつかみやすいと感じました。受講者も、講師が話している途中に手を挙げたりするよりも、チャット機能のほうが質問や発言がしやすいようです。どういったツールを使用するか、機能を使いこなせるかも重要なポイントです。

発言のタイミングをつかむのが難しいところや、お互いの反応を把握しにくいところは難点です。これはWeb会議などでも同様ですが、実際に顔を合わせて話し合うのとは違った難しさがあります。周囲の音声や通信環境など、参加者それぞれの環境が研修全体に影響を与えることがあるのもデメリットでしょう。

実施する際に気をつけること

ラーニング・マスターズの研修は“参加型”ですので、双方向のオンライン実施には親和性があると感じました。コースデザイン的にはそのままの形でも十分機能しますが、特に以下の3点に気を遣うことで、より研修効果が高い研修となります。

  1. 研修環境のためのグランドルールを定める
    • リアクションを大きくする
    • マイクはミュートにし、発言時のみ使用する
    • ヘッドセットまたはイヤホンを使用する(スピーカー不可)
    • 席を外すときはチャットで伝える
  2. クラス全体の雰囲気を和らげるために、雑談のための時間を取る
  3. グループワークに入る前に、ポイントを明確にする
    • 話すテーマとその理由
    • 司会をする人
    • 目指すアウトプット

オンライン研修の課題

研修をオンラインで行うこと自体は難しくありませんが、課題だと感じたのは教材の扱いです。事務局からはPDFなどでのデータ送付のご要望がありますが、オンライン実施でも、教材は印刷物を受講者の手元に送っておくほうが、理想的な研修環境になると思います。

パソコンのディスプレイは研修を行うツールで占領されるため、教材を表示する場所がないのが実状です。複数のディスプレイや端末といった環境を準備する方向もあるかとは思いますが、ツールが進化しても、人間の学習は大きく変わりません。自分の手でメモをすることで理解し、納得するものです。

20日間の研修で、複数のオンラインコミュニケーションツールを使いましたが、使い勝手や安定性で言えば、個人的にはZoomが優秀だと感じました。映像を流したままでも動作が軽快で、グループワークなども手軽にできる機能があり、直感的に操作ができます。

緊急事態措置は解除されましたが、研修のオンライン実施はこの先も続いていきます。引き続き、積極的に情報発信をしていきたいと思います。

奥野 幸治

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